先週、B-MAXはニューマシンRK-01のシェイクダウンテストを行いました。 B-MAXは、シャシーとボディの両方をポイントとしてRK-01の開発を進め、シーズン開幕前、一足早くシャシーを完成させました。 UOVAカーボンファイバーコンポジットモノコックを使うマシンは、サスペンションやエンジン左右のサブフレームに対しても、丈夫なカーボンファイバーコンポジットモノコックと釣り合うような剛性を発揮することが求められます。 もちろん、昨年3つのコンストラクターによって登場したUOVAカーボンファイバーコンポジットF4は、丈夫な剛性を発揮するよう、サブフレームに様々な工夫を盛り込んでいます。それらのサブフレームは、それぞれ特徴を持っていますが、昨年ユーザーとしてUOVAカーボンファイバーコンポジットF4を走らせていたB-MAXは、東京R&DとZAPのサブフレームを充分に研究した上で、独自のデザインを行ったようです。 写真をご覧になると明らかですが、一見ZAPのものと似たデザインですが、モノコック側の間隔が広げられる一方、接点が追加されています。
同時にB-MAXは、ムーンクラフトの風洞を使って空力開発を進めていました。 昨年シーズンを通じて、3つのコンストラクターが開発を進めた結果、最新のF4にとって、空力が大切なポイントであるのが明らかとなりました。特にシーズン後半登場したZAP F108は、高速域で素晴らしいスピードを披露しました。B-MAXは、ZAP F108を上回る高速性能を発揮することを目標として、空力開発を進めていたようです。 写真をご覧になると明らかですが、完成したRK-01は、尖ったノーズを特徴としています。写真の後ろに見えるR&D RD10Wと比べると、その違いが判ると思います。 B-MAXは、ベースとなったRD10WよりL/Dが向上したことを公表しています。
先週、完全に新しいボディが完成して、富士スピードウェイにおいて完全なRK-01による最初のテストが行われました。テストを担当したのは関口雄飛です。富士スピードウェイでのテストの場合、取りあえず従来と同じダウンフォースに設定して走行しました。 既に新しいシャシーの性能は確認されているため、もっぱら新しいボディの空力性能を確認することを目的としてテストは行われました。しばらくの間、東京R&DのRD10Wとランデブー走行を行って比較する一方、B-MAXでは、偶然一緒に走行していたZAP F108とも、様々な比較を行っていたようです。 テスト終了後関口雄飛は、「大幅に空力性能が向上したようだ」とコメントしています。
今週末、富士スピードウェイにおいて、東日本F4シリーズのレースが行われます。 ツインリンクもてぎで開催される予定だった開幕戦が、東日本大地震の影響によって中止されたため、今回のレースが2011年の東日本F4シリーズ開幕戦となります。 B-MAXは、富士F4までに3台のRK-01を準備する計画です。 富士F4には、3台のRK-01だけでなく、現在のところ6台のUOVAカーボンファイバーコンポジットモノコックF4を含む18台がエントリーしているようです。 華やかなレースシーズンが再開されることとなりそうで、一安心です。